ウェブサイト

ウェブサイトに使える脳科学マーケティング10の原則 — 第一印象・迷わなさ・信頼

2026年11月7日更新・約6分で読めます

AIによる調査論文(メタ分析を優先)をAIが調べ、内容を確かめて整理しました(出典は末尾)。

サイトの見た目の好き嫌いは、50ミリ秒(0.05秒)見ただけでも、0.5秒見たときとよく一致したという研究があります(パソコンの画面で測定)。第一印象・迷わなさ・信頼の3つに効く研究を、論文まで確かめて10個に絞りました。

3行でわかる

  1. 見た目の好き嫌いは50ミリ秒で判断される。単純で見慣れた形のサイトほど、印象がよかった
  2. 入口は1つ、選択肢は少なく、押す所は大きく。待たせるときは進み具合を見せる
  3. 読みやすさは信頼になる。運営者と出典を見える所に置く

確かさ: A 確か=メタ分析・大規模な再現・長く再現されてきた法則があり、効果があること自体が確か/B 条件しだい=場面で結果が変わる・争いがある(基準)。

01 使える原則サイト作りに使える原則は?

確かなもの(A)はボタンの大きさと初期設定。第一印象・単純さ・読みやすさは、くり返し出ているが条件しだい(B)。

原則わかっていること確かさ
第一印象は一瞬で決まる50ミリ秒だけ見た見た目の評価は、0.5秒見たときの評価とよく一致したB 条件しだい
単純で見慣れた形見た目が単純で、よくある形のサイトほど、第一印象がよかったB 条件しだい
読みやすさは信頼になる読みやすい・見慣れたものは、好まれ、正しいと感じられやすいB 条件しだい
見た目がよいと使いやすく感じる見た目の評価が高い画面ほど、使った後も使いやすいと感じられたB 条件しだい
一度に置く情報は少なく一度に頭に置けるのは4つ前後。並べる数が増えるほど、選ぶ時間は長くなるB 条件しだい
選択肢が多すぎると決めにくい平均すると効果はほぼゼロだが、違いがわかりにくいときに強く出るB 条件しだい
押す所は大きく近く大きく、近いボタンほど速く正確に押せるA 確か
待たせない何も出ないまま待たせると、約2秒で我慢の限界に近づいた。進み具合を見せると長く待てたB 条件しだい
初期設定はそのまま選ばれるチェックの初期状態は、選ぶ結果を大きく動かすA 確か
終わりの印象が残る体験は、いちばん強い所と終わりで思い出されやすいB 条件しだい

02 どうやってわかったのか50ミリ秒はどうやって測った?

画面を一瞬だけ見せて評価してもらい、長く見たときの評価と比べた。

B 条件しだいLindgaard ほか(2006、Behaviour & Information Technology)[1]

サイトの画面を50ミリ秒だけ見せても、見た目の好き嫌いの評価は、0.5秒見せたときとよく一致した。

どうやって: サイトの画面を一瞬だけ見せ、見た目の好みを点数にしてもらった。

B 条件しだいTuch ほか(2012、International Journal of Human-Computer Studies)[2]

見た目の複雑さが低く、よくある形(典型的な配置)のサイトほど、第一印象の評価が高かった。

どうやって: サイトの画面を短い時間だけ見せ、複雑さと典型性を変えて比べた。

A 確かFitts(1954、Journal of Experimental Psychology)[7]

的が大きく近いほど、速く正確に指せる。この関係は「フィッツの法則」として長く再現されてきた。

どうやって: 幅と距離を変えた的を交互に叩く実験。メタ分析ではないが、法則として長く確かめられている。

03 作るときの当て方サイトのどこに当てればいい?

最初の画面・操作・信頼の3か所。飾りを足すより、減らすほうが効く。

1

1ページ1つの用事、入口は1つ

並べる選択肢は3〜5まで。説明は1文にして、伝わる所は図やアイコンにする。

2

よくある並びを崩さない

ロゴは左上、メニューは上。色は少なく、飾りの画像・光・影を足さない。

3

ボタンは大きく、言葉は具体的に

高さ48px以上。「送る」でなく「要望を送る」のように書く。

4

速くする、待たせるなら進み具合を

外部の読み込みを減らす。待つ所には進み具合を出す。

5

チェックの初期状態は使う人に得な方に

メールの購読などを最初からオンにしない。

6

運営者・更新日・出典を見える所に

結果を返したら、何がわかったかを最後に1文で書く。

04 使わない説よく聞くけれど使わないのは?

企業の調査だけの数字と、根拠が見つからない数字は使わない。

よく聞く説判定研究では
人はF字に読むので、左上に全部置けばよい言い過ぎ企業の視線調査が広めた話。読み方はページの作りと目的で変わる
表示が1秒遅れると売上が○%下がる言い過ぎ速いほうがよいことは確かだが、企業が出した数字が多く、条件が書かれていない

よく聞く説(集中は8秒・自我消耗・色で○%など)の答え合わせは、よく聞く説10個の答え合わせにまとめた。

05 まだわかっていないことまだわからないのは?

第一印象の研究の多くはパソコンの画面で測っていて、スマホでの結果は少ない。

06よくある質問

脳科学マーケティングはウェブデザインにどう使えますか?

入口を1つにして選択肢を減らす、単純で見慣れた形にする、ボタンを大きくする、待たせない、の4つが研究で支えられています。

サイトの第一印象は何秒で決まりますか?

見た目の好き嫌いは50ミリ秒(0.05秒)で判断され、0.5秒見たときの評価とよく一致したという研究があります(Lindgaard ほか 2006)。ただし測ったのはパソコンの画面です。

ボタンの色で成約率は上がりますか?

「この色で○%上がる」という決まった数字を支える研究は見つかりません。色より、ボタンの大きさ・位置・言葉のわかりやすさのほうが研究の裏付けがあります。

出典

  1. Lindgaard, G., Fernandes, G., Dudek, C., & Brown, J. (2006). Attention web designers: You have 50 milliseconds to make a good first impression! Behaviour & Information Technology, 25(2), 115–126. doi:10.1080/01449290500330448
  2. Tuch, A. N., Presslaber, E. E., Stöcklin, M., Opwis, K., & Bargas-Avila, J. A. (2012). The role of visual complexity and prototypicality regarding first impression of websites. International Journal of Human-Computer Studies, 70(11), 794–811. doi:10.1016/j.ijhcs.2012.06.003
  3. Alter, A. L., & Oppenheimer, D. M. (2009). Uniting the tribes of fluency to form a metacognitive nation. Personality and Social Psychology Review, 13(3), 219–235. doi:10.1177/1088868309341564
  4. Tractinsky, N., Katz, A. S., & Ikar, D. (2000). What is beautiful is usable. Interacting with Computers, 13(2), 127–145. doi:10.1016/S0953-5438(00)00031-X
  5. Cowan, N. (2001). The magical number 4 in short-term memory. Behavioral and Brain Sciences, 24(1), 87–114. doi:10.1017/S0140525X01003922
  6. Scheibehenne, B., Greifeneder, R., & Todd, P. M. (2010). Can there ever be too many options? A meta-analytic review of choice overload. Journal of Consumer Research, 37(3), 409–425. doi:10.1086/651235
  7. Fitts, P. M. (1954). The information capacity of the human motor system in controlling the amplitude of movement. Journal of Experimental Psychology, 47(6), 381–391. doi:10.1037/h0055392
  8. Nah, F. F.-H. (2004). A study on tolerable waiting time: How long are Web users willing to wait? Behaviour & Information Technology, 23(3), 153–163. doi:10.1080/01449290410001669914
  9. Jachimowicz, J. M., Duncan, S., Weber, E. U., & Johnson, E. J. (2019). When and why defaults influence decisions: A meta-analysis of default effects. Behavioural Public Policy, 3(2), 159–186. doi:10.1017/bpp.2018.43
  10. Alaybek, B., Dalal, R. S., Fyffe, S., et al. (2022). All's well that ends (and peaks) well? A meta-analysis of the peak-end rule and duration neglect. Organizational Behavior and Human Decision Processes, 170, 104149. doi:10.1016/j.obhdp.2022.104149(2024年に訂正あり)
  11. Hick, W. E. (1952). On the rate of gain of information. Quarterly Journal of Experimental Psychology, 4(1), 11–26. doi:10.1080/17470215208416600
  12. Chernev, A., Böckenholt, U., & Goodman, J. (2015). Choice overload: A conceptual review and meta-analysis. Journal of Consumer Psychology, 25(2), 333–358. doi:10.1016/j.jcps.2014.08.002
  13. Kahneman, D., Fredrickson, B. L., Schreiber, C. A., & Redelmeier, D. A. (1993). When more pain is preferred to less: Adding a better end. Psychological Science, 4(6), 401–405. doi:10.1111/j.1467-9280.1993.tb00589.x
  14. Hagger, M. S., Chatzisarantis, N. L. D., et al. (2016). A multilab preregistered replication of the ego-depletion effect. Perspectives on Psychological Science, 11(4), 546–573. doi:10.1177/1745691616652873